一関ミート特集 ソーセージの本場ドイツで修業したマイスターのこだわりとは
岩手県一関市産の豚肉を加工販売している一関ミートさん。こちらの製造部には、ドイツでの修行を経て食肉加工マイスター資格を取得した石川貴浩さんがいらっしゃいます。今回はその方にソーセージへの想いやこだわりの製法などお聞きしてきました!
石川貴浩さんプロフィール
1969年、岩手県一関市生まれ。92年、岩手大学農学部卒業。同年一関ミート入社。93年にドイツへハムソーセージ技術習得のため渡独し、バイエルン州アシャフェンブルク市の食肉加工マイスターのライナーホイザー氏のもとで学ぶ。96年、食肉加工ゲゼレ(職人)資格取得。2000年、念願の食肉加工マイスター試験に合格し、同年帰国。現在、一関ミート製造部勤務。(97年、岩手県青年卓越技能者表彰) (一関ミートさんHPより抜粋)
■マイスター制度とは
食肉加工マイスターの取得にはドイツに行って6年程度の修行が必要です。
石川さんはどうして渡独してソーセージについて勉強しようと思ったのでしょう。
石川さん:日本で開業するのにマイスターの資格は必要ありません。しかし日本に比べてドイツは食肉とその加工について深い歴史があります。地元産の豚肉をより美味しく加工するのにドイツの技術が必要だと感じたのです。
ドイツでの修行期間で印象に残ったことはありますか。
石川さん:研修もそうですが、言葉を覚えるのが大変でした。当然日本語が分かる人がほとんどいない環境だったので、始めは加工工場にて体で技術を学び、言葉が分かってきた後から座学を受けました。同じジャンルのマイスター試験は生涯2度しか受けられないので緊張しながら試験を受けたのも印象に残っています。
ドイツで学んだことをどう活かしていますか。
石川さん:現在当社には約20種類のソーセージがあり、ドイツの製法技術を基に製造しています。
ソーセージだけで約20種類もあるのですか!
石川さん:事業規模に比べるとかなり多いと思います。しかしドイツのレシピをそのまま使っているのではなく、香辛料の使い方や塩、砂糖、脂肪などの配分はかなりアレンジを加えています。特にドイツのソーセージは通常砂糖を使いません。日本人の食生活や、舌に合うかなどを考えて肉、副材料、香辛料の配合を工夫しています。
自社で育成をした豚と、ドイツと日本で培った商品製造・開発技術が一関ミートさんの強みという訳ですね!石川さんおススメのソーセージはありますか。
石川さん:ウインナーソーセージやフランクフルトといったシンプルな商品の方が製造技術を問われます。これらの商品がおすすめです。
■ソーセージが出来るまで
そんな石川さんのこだわりが分かるソーセージ工場を見学させていただきました!
まず、メニューごとに配分を変えた肉を混ぜて詰め機に入れます。
・マイスターこだわりポイント1
商品1つ1つにオリジナルレシピがあり、生地の配合を変えています。
ヒツジや豚の腸をセットして肉を入れて、紐で縛ります。
吊るして火にかけます。直火に当てて50分乾燥させ、その後20分かけて燻製します。
・マイスターこだわりポイント2
火加減、スモークの量を、その日の温度湿度に合わせて一番美味しくなるように調整しています。また、燻煙材として桜の原木を使用していて香り高い上品なソーセージが出来上がります。
その後にまとめてゆで上げて水で粗熱を取って完成です!
・マイスターこだわりポイント3
肉や素材本来の味を損なわないよう添加物は必要最低限にしています。
製造へのこだわりと確かな技術のある、一関ミートさんの特集でした。そんな一関ミートさんのソーセージは以下から購入できます。ぜひ商品ページをご覧ください!
一関ミートさんのHPはこちら!(https://ichimeat.com/index.html)
取材先:有限会社 一関ミート
〒021-0902 岩手県一関市萩荘字要害230-1
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